ぐ . るぶる ver.20

ナツ もしくはnatsuまたは夏 が書いてます。残す場所。

たまには書こうかと思いますが。すんごいオススメってのではない感じのラインナップ。
最近読んだのはSFっぽかったり、ホラーだったりファンタジーだったりしてたせいです。たぶん。


森絵都 「カラフル」
もともと森さんは児童文学の方なんですけど。これも児童文学、なんだよね。字、大きめ(笑)
天使とか出てくるところが、あま〜くてマンガ的〜ではあるけど(天使自身は辛口天使ですけど。)内容は大人も全くOK。
死んだ人間が、抽選に当たって、もういちど人間界で修業をするチャンスを与えられる(死にかけた人の体を借りるのです)という話。一見ファンタジックなようだけど、結構考えさせられちゃう。
途中の展開になるほどーそういうことかぁー、と素直に驚かされたし。(ぼんやり読んでるもので...。気づく人は気づくんだろうなあ〜。)


人生やり直せたらいいのにーって思ったことあるんだよねー。特に、私、中高生の時は思っていたかもしれない。だから、新たな人生を生きれるって(知らない人の体だけど)羨ましいなぁって読みながら思ったよ。


「カラフル」ってのは、この世はカラフルすぎるって意味。どれがほんとなのかか、どれを選べばよいのか迷ってしまう、私達はそんな世界で生きているんだってこと。
だからこそちゃんと生きないと、選ばないと、確かめないと、わからないことはたくさんあるんだって言ってるようだったよ。
最後の天使との会話いいね。「人生なんて、たかだか数十年。長めのホームステイだって思えばいい」って。死にたい、とか思って鬱々してる人は、これ読んでみればいいんちゃうんかな。まあ、そんなふうに考えれれば楽だよって、笑い飛ばされそうだけどさ。つらいときにそう思えれば悪くないよ。


ここにでてくる「天使」は、ギャグは飛ばすしおちゃらけてるしで、海の仙人(絲山秋子)の「ファンタジー」みたいな奴なのかと思ってたけど、それとは違って、ちゃんと最後まで任務を果たしておりました(笑)えらいぞ。


カラフル

カラフル


藤野千夜 「ルート225」
これも、たぶん児童文学。
藤野さんも、おもしろいらしいと聞いて、借りてみたのだけど。


中学生の兄妹の言葉のやりとり(特に語り手の姉エリ子の喋りが)とか、かなり今どきっぽくてバカっぽくて、テンポもあっておもしろいのだけど、なんといっても結末がなぁー。びっくり。
これって、もしやSFとよばれるものだったの??とか思っちゃいましたよ。
この兄妹なかなか強いよなぁー。この本は「どんな境遇になっても日々真剣に生きてゆくしかないのだー」、って言いたいのかなぁー。
本人たちは納得していてかっこよいのですが、あっちのご両親は、そんなふうに割り切れてるのかなぁ〜?なんて、しみじみ思っちゃいましたよ。今頃、大騒ぎの日も過ぎて心配して眠れない日々が続いてるんじゃあ..?とか考えたら切なくなったり...。
さいころ、似たような話を読んで怖くてたまらなかったのをちょっと思い出した私なのでした。

ルート225

ルート225


恩田陸 「ドミノ」
ドタバタミステリーコメディー?(笑)
たくさんの人が行き交う東京駅が舞台だけあって、登場人物めちゃくちゃたくさん!!たくさん出てくるわりにはキャラが違うのでわかりやすい。
いろんな人の思惑とか、ささいな勘違いとか、ちょっとした間違いとか、そういったことがおもしろく絡みあっていて大きな事件に発展しちゃって、まさにドミノ状態。
こんがらがった糸みたいな感じ。うわー、そっちに行っちゃうの?とか、どうやって解けんの?とか、ドキドキしたり笑ったりしながら一気に読めてしまう話。
ほんとドタバタですけど、語りは井上ひさしみたいな(?よくわからないけどー)ところもこの話にはお似合い。
恩田さんって、こーゆーのも書くのかーと、イメージ一掃。かな?
装丁もいいなぁ〜と思ったら、やっぱり鈴木成一さんだったよ(笑)

ドミノ (文芸シリーズ)

ドミノ (文芸シリーズ)

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とりあえず3冊でした。


カラフルもルート225も、児童文学に入るのかと思ったら、ジャンル分けではYA(ヤングアダルト)になるんですかねぇ。本の後ろの広告見て、そうなのかーと納得した次第。
児童文学より年齢層上、ってこと?いまいちジャンル分けとかわかってないのでありました。