ぐ . るぶる ver.20

ナツ もしくはnatsuまたは夏 が書いてます。残す場所。

読了本つづき

角田光代「愛がなんだ」

愛がなんだ (ダ・ヴィンチ・ブックス)

愛がなんだ (ダ・ヴィンチ・ブックス)


相変わらずの角田節だなぁ。
都合のいい女以外のなにものでもないのに、男に入れ込むバカ女。男もサイテー、バカ男。おまけに特にかっこいいわけでもないらしいのに...
それでも、主人公は、彼に執着する。都合のいい女って自分でわかっているのに、そのために仕事を合わせたり、彼のために彼の好きな女の子と旅行に行ったり遊びに行ったり...。振り回されてる。
でも、彼女は、最後まで「どんなに情けなくっても、物欲しそうにでも、あいつの周りをうろつき回る!」って宣言しちゃう。
いつ目が醒めるんだろう。いや、醒めてるはずなのに、なんでそこまで執着するんだろう。だんだんわかんなくなってきた。ほんと、愛ってなんだろ。


角田光代「トリップ」

トリップ

トリップ


ある町を舞台にしたような短編連作集、なんだけれど、短編2にその前の短編1の登場人物が登場してくる...、といったように、話が微妙に繋がっている。これも新しい感じ。
いつもより、視点がシビアかも。初期の頃の角田さんの匂いを思い出すというか...


江國香織「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」

泳ぐのに、安全でも適切でもありません

泳ぐのに、安全でも適切でもありません

たいして内容覚えていないのだ。女性が主人公になっている短編集とあとがきで言ってた。
犬小屋に寝泊まりする夫の話とか、世捨て人のような生活に満足してたお嬢様の話とか、それぞれおもしろくはあったけど、でもよく覚えてない。
「うしなう」っていう、主婦4人のボーリング場での話はなんか残っている。これ、ちょっとだけ角田さん風味。角田さんが書きそうな内容だなー、って勝手に角田節を想像してしまった(笑)。
あと、表題作は家族物で「ばばちゃん」というおばあちゃんの呼び方がかわいい。江國さんの家族物、やっぱり好きなのかも。



川上弘美「ニシノユキヒコの恋と冒険」

ニシノユキヒコの恋と冒険

ニシノユキヒコの恋と冒険


ニシノユキヒコという男性の女性遍歴を綴った短編集。
こんなひと、やだな(笑)モテモテだけど、本人めちゃくちゃ淋しいんだろうな。愛してるつもりが愛せてない。
愛されてるようだけど愛されることもない。そして自分がそういう人間だって自分でわかってる。
実際は西野幸彦という恋愛家を通してのそれぞれの女性の話。実はニシノ君の影うすいよな。
どうでもいいけど、「ドキドキしちゃう」のタイトルにびっくりした。そういえば、鹿さんと関係あったような話を耳にしたことがあったような...。


リリーフランキー「ボロボロになった人へ」

ボロボロになった人へ

ボロボロになった人へ

失敗ーー、とおもった(笑)
リリーさんにとっても失敗なんじゃないのー?
女性をバカにしてるよなぁーと思った。胸くそ悪い。どうせエロイもの書くなら、ポルノでもなんでも書きゃイイのに、と言っちゃいたくなる。
リリーさんはエッセイとか読んでたほうがおもしろいんじゃないのかな。


新刊の「東京タワー」は私小説だそうで。これは読みたい。讀売新聞に小泉今日子の書評も載ってたよ。



読書中...
人のセックスを笑うな 山崎ナオコーラ
・天国はまだ遠く  瀬尾まいこ
・体の贈り物 レベッカブラウン