ぐ . るぶる ver.20

ナツ もしくはnatsuまたは夏 が書いてます。残す場所。

ハルキストではないけれど

村上春樹
ひさびさに読んだ短篇集「レキシントンの幽霊」がよかったので、
全集っぽい短篇集「象の消滅」借りてきてました。全部読んでないけど。
大昔によんだのもあるはずなのに、読み直してこんな話だったっけか、と思ったりしてる自分。
あんまり覚えてないもんなんだよねー。
レキシントンの幽霊」は映画になってた「トニー滝谷」を読もうと思って借りたのだけど
他のもよかった。全編に流れる暗くて重い感じがすごくいい。
「沈黙」と「緑色の獣」が好きなのだけど(どっちも痛くて暗い)、2篇とも「象の消滅」にも入ってました。
レキシントンの幽霊

レキシントンの幽霊 (文春文庫)

レキシントンの幽霊 (文春文庫)

とにかく「沈黙」
いじめとかそういうテーマがあって、そういう問題を抱えた子供ももちろん読むべき本だとは思うけど、
子供だけじゃなくて、社会を生きる大人にこそ読んでほしい気もする。
最後の彼の語りの中の
世の中「どうしても苦手なひとからは逃げる」という手もあるのだ。という一節にズドンときて、
そのあとの「本当に怖いと思う連中というのは...」の話にしびれた。
世の中の大人のひとたちに、この「沈黙」だけはぜひ読んでほしいです。


今まで読んだ春樹作品のなかで、この短篇集が一番好き。
といっても、私が読んでるのは「ノルウェイの森」辺りまでなんですけどね(笑)
また少しずつ読み返したいですよ。



◆「象の消滅」 短篇選集 1980-1991

「象の消滅」 短篇選集 1980-1991

「象の消滅」 短篇選集 1980-1991