ぐ . るぶる ver.20

ナツ もしくはnatsuまたは夏 が書いてます。残す場所。

2009.2.2 東京2日目

ホテルのチェックアウトは11時。
上野だったので、早めに出て、浅草で大好きなペリカンのパンを買って
姉へのお土産にしようかと思っていたのだけど無理でした…(笑)
疲れてます。荷物も重くなってきたし。


チェックアウトのあと、湯島→乃木坂まで。
国立新美術館へ。


乃木坂でミッドタウン方面こっちだなーと、ボケボケして出口を出てしまい、
新美術館がわからない!という展開に。ちがう方向になるんですよね。
トンネルくぐって、もういちど反対側の出口から駅へ入りなおして
ようやく美術館専用出口へ。
わかりにくい・・・。案内板にもっと大きく書いといておくれよ。


ミッドタウンには来た事があったけれど、新美術館には初めて。
見たい展示と東京へ来る時期がうまくかみ合わず、ようやく足を運べることになった。
実家のあの母にさえも、「行ってきたわよーー」と先を越されてたくらい。
(近所に日展作家のお友達がいるので、上京ついでに日展'08鑑賞、という次第)


新美術館はとにかく広い。広い広い。天井高い。中に大展示室がいっぱい。
まるで、どっかのコンベンションセンターや産業会館や見本市会場みたいな感覚。
ぐねぐね曲がった窓、真ん中に逆円錐型の塔のようなビルのようなものがにょきっと立ってます。
こんな感じ。

いちばん上はポールボキューズだわよ。


だけど、正直言いましょう。私は、こういうだだっぴろい美術館、あんまりすきじゃないです。
美術館っていうより、展示場じゃんね。
展示会の手伝いにでも来たような焦った気分になってしまうのよね…わたしには落ち着かない広さ。
たしかに、間違いなくここはミュージアムではなくて、アートセンター。なんですけどね。(所蔵品持ってないから)



さて。お目当て
◆「加山又造展」@国立新美術館
http://www.nact.jp/


日本画の巨匠で言ったら、私、加山さん大好き、なはずだったんですけど…
よく覗くサイトでも、おススメされていて、見なくちゃ、と思ってたんですけど…

うーーん。


動物シリーズとか、縞々シリーズとか、好きな絵も、このひとだからこその絵もたくさんあった。
だけど、だけど、なんかあんまり響かなかった…のです。私には。
こんなにたくさんで尚且つドデカイ加山さんの絵を一気に見渡したことがなかったからかもしれない。
なんとなく、「大きい、箔貼りすぎ、金かかってんなーー」みたいな印象にならざるを得ないというか…
いわゆる日本画の絵の中に、加山さんの絵が混じってあると、目を引くのだけれど、
すべてが加山なので、感覚が慣れてしまうんだろうか…
なんかそんなふうに、似たようなものいっぱい、に、見えてしまって。


斬新さ、大作すぎる大作をつくりあげることのたいへんさ、はよくわかる。んだけど。


後半のプロダクツ物も、私にはぴんとこず。展示方法も、なんか微妙(ほんとうは新しいかたちの展示什器のはずなんですけど。ごめんなさい)


そんなわたしが一番気になったのは、メゾチント。それもカラーの。
加山氏はカラーメゾチントの作品なんてつくってたの!!!ってびっくり。
とてもすてき。長谷川潔よりは浜口陽三を彷彿させる画風。とてもにているけれど、とってもいい。


出口を出て、物販ルームの隅の方に、昔の「美術の窓」が置いてあって
加山氏のメゾチントについてふれてあった。
浜口陽三に触発されたのは確かなようだけど(絵を持っていたらしい)
でも、メゾチントに関しては独学でやりはじめたらしい。
加山氏は、器用なんだろうなーーと思う。
何をやっても、そつなくこなしそう。メゾチント見ているだけでそれが伝わってくる。
PC、フォトショップが一般人にも普及し始めた90年代に、
そのころすでにおじいさんのはずの加山氏が、お遊びでフォトショで描いていたと思われる猫のイラストにも
なんか器用さとか柔軟さというか、そういうものを感じるし。


加山展のわたしの収穫は、そういうところだな。


「すばらしい展示」といわれても、それはやっぱり人それぞれなんだなぁ、としみじみ感じた。


それにしても、人多かった。平日なのに。月曜なのに。(新美術館は火曜休みなのだ)
そして、おばちゃま率高すぎ!どこもかしこも年配の美術好きでいっぱい。
それはいいけど、でも、展示室の中ではおいおいもうちょっと...といいたくなるほど、みんなおしゃべりしまくってました。
喋るな、とは言わないけど、全然違う雑談とかしてないでほしい。旅行とか、食べ物とか、近所の人の話とか。
そんなひとがいっぱいで、ざわざわざわと騒がしい。
それは、上のあのレストランででもカフェででも、高いランチ食べながらすればいいじゃんね。
そんなあたりまえのことが、この美術館では守られてないような。
広すぎて、美術館だってことを忘れてしまうんでしょうか???ね??



展示がちょっと期待をはずしてしまったこともショックだし、なんだか疲れているし。
なんか、渋谷行くのやめよっかなー。とか思いながらも、
探検探検、と地階に降りたら、アートショップが!
「スーベニール フロム トーキョー」http://www.nact.jp/museumshop/index.html


このショップすごいなーーーー。おもしろい本たくさん。おもしろいアートグッズたくさん!
ビレッジバンガードのセレブ版?みたいな。もしくは、京都の恵文社の品揃えみたい!
おもしろくてでもオシャレでセンスもあって。
そして物が豊富!ざっくざく。
片っ端から見ていくわたし。


イベントコーナーで目がテンに!
だって、なんであるのーー??
「一保堂のいり番茶」が。あの、京都のいり番茶のでっかい袋が!
…って、ちょうど京都フェアみたいなのをやってたみたい。こんなところで会えるとは!
京都行ったのって、ちょうど1年前くらいだよなーと懐かしくなりながら
かさばる袋を買い込みます。あのたばこくさいにおいも変わってない...
わたしの挙動不審な行動が気になったのか、驚いた表情がわかったのか、お店のお姉さんが声をかけてくれたので、
「これだいすきなんですよー、においは煙くさいけど。」と逆に売り込むわたし。
京都についての雑談とか。


結局、他のコーナーにおいてあった柳桜園のほうじ茶(鳥獣戯画の絵の缶のやつですね)も買ってしまい、
すっかり京都土産チックに(笑)
東京で京都土産かーーー。いいけどね。うれしいけどね!
そのほかこまごま買って終了。このショップ楽しいね。


☆帰りの駅で見かけたポスターに足が止まる。
「青山ユニマット美術館、3月31日で閉館します。」だって!
え〜〜〜。
行こう行こうと割引券を抱えながら、一度も行ったことがなかった美術館。
今回を逃したら、もう機会がないに違いない…。
明日の予定にいれるかなぁ?とりあえず差してあったチラシを持ち帰る。

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どっちみち、姉のところに行くためには、渋谷にでなくちゃなりません。
せっかくなので、やっぱもうひとつ展示も見よう…。
荷物がすごく重いので、渋谷駅からは東急の無料循環バスを使います。
Bunkamuraの入っている本店へ。便利。


鑑賞のための無料ロッカーは会場内にあるため(文化村の中の美術館ゆえ…)
観覧後のことを考えて、荷物は百貨店の地下売り場の奥にあるコインロッカーへ。でも100えん。やすい。


◆「ピカソとクレーのいた時代」@Bunkamuraザ・ミュージアム(渋谷)◆
ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館のコレクション。
改修工事で休館にあたって、大規模に借りてきたもの。
タイトルではピカソとか書いてあるけれど、そんなにピカソは多くなく。
表現主義にはじまって、シュルレアリスムキュビズムの作品が多め。
マックスエルンスト、イヴタンギーマグリットなど。
そして後半のクレーの小さな作品群がとてもよかった!!クレーはどどーんと多め。


もともとこのN.V美術館は、クレーの亡命に歴史の汚点を感じて、
(大学=バウハウスですね、で教鞭をとりつつ制作していたわけですが
ナチスの台頭により、ドイツを追われることになってしまった)
クレーの作品を買い取って収集することで、それを挽回しようと建てられたものだそうなのです。
ただし、今は現代美術中心の美術館になっているそうだけど。
(以上、わたしの記憶+会場の美術館紹介映像より)


チラシで見たときは、わたし全然気づいてなかったけど、
これ、「らくだ」なんですってよ。みてみてみて!かわいいねー


期待してた以上におもしろかった。
ピカソもクレーももういいかなーとか思ってたけど、今回のクレーはよかったな。


ぷかぷかできる場所をさがしてふらふら。
スペイン坂のスコーン屋さんでお茶。
荷物を拾って、またも無料バスに乗り込む。
渋谷駅に行きたいなら、次のマークシティで降りるべしとの運転手さん。
うわー、このバスはこんな細い道とおるのねーーと思いながら2、3分で到着。
降りる人たちについていけば駅にいくはず!とホテルの中を突っ切って歩いてゆくと…




うわわわわーー!
こんなことでもなければ、通らなかったなぁ。ここだったか!!!

ってことで、岡本太郎の「明日の神話」の壁画。おおきいーー。ながーーい。
道行く人は、見慣れてる人ばかりで、カメラ持って立ち止まっているのはわたしだけ。
足早に通り過ぎるひとひとひと…


よかったなぁ。
偶然にも出会えるなんて、冴えてるね。


                                  • -

川崎のりかえ、横浜方面。
姉宅へ。


最寄駅まで迎えにきてくれた姉の車のなかで流れているのは「嵐」
家に帰ると、甥っ子が流してくれるのも「嵐」
それも大音量〜♪♪
どんだけ嵐がすきなんですか、この家は!!!
ヤッターマン」もちろん見に行く!とかふたりで言ってます。桜井君主演・主題歌も嵐!


めんどくさいらしい姉とつかれてしまっているわたし。
できる限り外にでたくないらしい。
夕飯は帰ってきた甥っ子と三人でピザパーティ。
でもでも、冷蔵庫の野菜を漁ってお味噌汁だけつくります。
みそしるがないと生きていけないの。みそしるバンザイ!


家族団らんでなごみまする。TV見ながら漢字大会につきあったり。
このいえ、ほーんとに居心地いい。
でも、今よく耳にする「気密住宅」っていうやつらしく、自動換気システムなのか、窓はずうっと閉めっぱなし。
そして、携帯の電波が入りにくい!!!
これも、立地のせいではなく、実はこの気密仕様のせいらしい。
窓をちょっと開けると、とたんにアンテナ3本立つんだよね…ふしぎ。



だらだらと2日目おしまい。