ぐ . るぶる ver.20

ナツ もしくはnatsuまたは夏 が書いてます。残す場所。

かすがにしかみえない。


チェンジリング」 をみましたよ。


苦しくて辛くて、怖い。というか、やるせない話です。途中までは。
こんなことがあっていいのか?とだれもが思うよ。
笑っても、泣いても、肯定しても、否定しても、何をやっても
マイナスにしか受け取ってもらえない、暗闇の中で一生を終えなければいけないのか
と絶望的になりそうな悲惨さ。


悲しくて、腹立だしくて、切なくてしょうがない。
....「春日、むかつく〜〜〜!!!」と叫びたくなったひと、わたしだけじゃないはず。
あの、悪役警察官、春日にしかみえない。きゃーすがのバカーーーー!!!


でも、重要な話は、中盤からよい方向へと転がり始める。
よかった。よかった…。
これで、おさまるなーーー。とほっとしていたら、こっからが意外に長かったのだ!
あれもこれも、それも、え、そこまで!?
というくらい、いろいろなサブストーリーがちゃんと吸い上げられて終結してゆく。


すごーくよくできているというか、うまくまとまりすぎかもしれないけど、
やりかけのパズルがすべて埋まってゆく感じは気持ちよかったし、ほっとしたし。
とてもおもしろかったです。
最終的にはハッピーエンドとはいえないかもしれないけど。でも「希望」があるのだからね。


アンジェリーナジョリーは、ずうううーっと、目の下にクマがある・もしくはマスカラ取れてあらあらパンダちゃん??
みたいな、やつれきって、でも必死で強い母親を演じていたのだけれど
どんなにつらそうで小汚い顔をしていても、やっぱり美人なのであった。いいなぁ。


この話が実話だっていうところに
この時代20年代後半のアメリカがどんな状態だったのか知ることができるわけだけど(っていうか、調べたくなる)
わたしは今の時代に生まれてよかったのかもなーー、とか思ってしまう。
今、こんなような横暴があったとしたら、
警察は市民とマスコミにネットの情報網でボコボコにされそう。
…とか言ってるけど、実は今の時代も、わたしたちの知らないところで
口止めされたり、封じられて、捻じ曲げられた情報にされてまわっていることは
たくさんあるのかもしれない。
さすがに、反抗したら5分で精神病院に送り届けられたりとかはしないだろうけど。
と思ったらなぜか、急に、志田未来ちゃんの「誰も守ってはくれない」が見てみたくなったりしてます。


市民がみんなでプラカード持って押し寄せるシーンはなんか感激した。
旭山動物園日誌のなかでも、似たようなシーンあったよね(あれは一過性だったけど)
あーゆーことってほんとに起こり得るんだろうか。
たとえば今の日本で。
一部の団体が集結することがあっても、例えば似たような事態が起こったとして、
私は、そんな運動に参加するんだろうか?
めんどくさいなーとか思ってその様子をTVでみているだけかもしれない。幸せボケだ。
そんなことも考えた。


映画音楽もよかった。イーストウッドさんらしい、んでしょうか。
最近、なんでこの音楽?っていうような映画内容に似合ってない主題歌が
エンドロールと一緒に流れるのを見るのが多かったので
今日は、ああ、いいなぁ。いいラストだなぁ。と気持ちよく思った。



ぎゃーー、いまスマスマに春日が。オードリーでてるよ!!!!
WOWOWアカデミー賞受賞式見ようと思ったのに、チャンネル取られてるし。
アンジーがオスカーじゃないのも、チェンジリングもオスカーじゃないのも、残念だけど、
だからこそ、スラムドック$ミリオネアとか、ベンジャミンバトンとか、他の映画も見たいなぁ。