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読みました。
◆　5　/佐藤正午

5

こりゃ時間かかりそうだなー、とちびちび読み進めてたけど、
途中から加速がついてあっというま。
そのくらい続きが気になって読まずにいられないおもしろさ。

倦怠期の夫婦をめぐる話なんだけど、語り手は妻の不倫相手の作家。
出会い系サイトで遊びまわってるわりにはシニカルで偏屈で、
その物言いのせいで業界からもたびたび干されている男性。
超能力？かと思うような不思議な力の話もからんでくるのだけど、
なんだろう、キーワードは「記憶」かなぁ。

チェックしたい言葉の数々や名言も折り込まれてます。
冷めないスープはないように冷めない愛もない、みたいな...←もっとステキな言い方で

でもこの終わり方はどうなんだろうなぁーーー？解決になってるようななってないような。
世の中から抹消されそうな、人の反感ばかりを買うような人間・友人なんていない人、でも
なぜか助けてくれる・救いの手を差し伸べてくれるひとっているのだ。
だけどそれは、そういうひとだからこそ、なのかなぁ。とか読みながら思ったよ。
嫌なところが魅力になるんだよね。

とにかく、引き込まれてしまう本でした。
そして長編を一気に読み終えた爽快感。