眠たい病なので、読書本日記でお茶を濁す....
◆「ZOO」 乙一
誰だったか、女優さんが、ファンだとか言ってたのを思い出して借りてみたものの。
10コの短編集。ホラーとかSFとかミステリーとかファンタジーとか、私があまり得意としてこなかったいろいろなジャンルが結集だよ(笑)
でもねー、ところどころギャグかましてたり、ショートショートっぽかったりで意外と苦手じゃなかったかも。
不条理でギャグ入るところは、ちょっと舞城風味かしら〜なんて思ったけど、それ以上にこの人いろんな話書けすぎ。器用そうだなぁ。
全体的にはなんだろなー、昔読んだ星新一の拡大版みたいな匂いがします。ショートじゃないショートショート、ていうのかな。
ただ、死体とか腐ったものとかもわんさかでてくるのね。ホラー不得意な私としては、夜中にトイレ行けなくなったらどうしよう...とか思っていたのだけど、すっごく怖いって話はないし、いろいろな話にまみれてとりあえず大丈夫だったみたい。
読書中、この本ホラー嫌いな私が読み切るのはつらいかもなー、とか心の片隅で思いながらも、もう一方では、「もう一編読みたい...。今日も一編でいいから読もう...」てな感じで結構楽しみだったりして。
この作品、読んでる途中で知ったのだけど、最近映画でやってたそうで...。新潟ではやってないらしいんですけど。でも、やってても私は見なくていいよー。だって、実写だったらきっと怖いもん!気持ち悪いもん!ホラー見ませんから〜
- 作者: 乙一
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2003/06/26
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◆「グラスホッパー」伊坂幸太郎
「チルドレン」でぎゃーおもしろいー、とか思って、伊坂作品をさかのぼるようによんでる私なんですけど、正直、チルドレンを最初に読んでおいてよかったと思います。たぶん「グラスホッパー」から読んだら、はまらなかったと思うから。
アヒルと鴨〜では2つの話が同時進行でくっついていく形だったけど、この本では3つの話が同時進行。"非合法"な仕事を遂行してゆく3人の男の話。殺し屋系ミステリーでよいのかな。
鈴木さんのキャラはわかりやすいんだけど、なんかちょっと焦って読んでいたせいか、どうも途中まで、鯨と蝉の2人に対する私の頭の中で「キャラ描き分け作業」ができそこねていて、なかなかページが進まなかったんだよね。中盤からようやくエンジンかかった感じ。
結構強引な展開な気もするけど(家族、には脱帽)伊坂さんの場合、普通の会話の中に伏線が落ちていて、後からそう来るか〜と思うことが多い。そこがとても伊坂さんらしい。
ま、きっとこれからも伊坂作品読むと思うんですけど。すでにもう一冊積んであるし...
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/07/31
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◆「対話篇」 金城一紀
レヴォリューションや、フライダディ.〜とは全く毛色の異なる3つの作品集。
これは、おもしろい〜とかきゃーきゃーお勧めするような本ではないのだけど。金城さんの文章は、なんか安心する。
最初の「恋愛小説」もよいけれど、最後のロードノベル「花」がいいなぁ。
忘れた思い出(忘れようとして忘れていたのだけど)を取り戻しに行く年老いた弁護士と、それにつきあうことになった病気を抱えた青年の旅。
旅を続けながらすこしずつ、すこしずつ、昔のことを思い出してゆくさまが心地よい。
といいつつ、前に映画見ちゃってるんだよね...。だからその画とダブっているせいもあるかもしれないけれど。地味ながらもよかった映画。だけど映画に負けず本もいい〜。
映画では若きころの妻役の牧瀬里穂がとにかく大げさな演技でちょっとひいたりもしたんだけどさ(笑)
ただ主人公の彼女(西田尚美だった)の扱いは、映画の方が数倍いい感じであります。
一歩まちがうと、感動のお涙頂戴ものになりそうだけど、そうはならない。希望と強さが残る読後感。
- 作者: 金城一紀
- 出版社/メーカー: 講談社
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◆「イッツ・オンリー・トーク」絲山秋子
2つの作品集。
ひとつは、やっちゃう話、もうひとつは、やらない話! (とか言っちゃった!)
やっちゃう話「イッツオンリートーク」は、主人公がもうなんだかダメダメ女。強いんだけどね。
絲山さんの話には、神経症とか躁鬱とか薬の名前とかよくでてくるよね。本人病気だったのかなぁ〜なんて、余計なこと考えてしまうくらい。
しかしねー「四十四」の数字にはどびっくり。
やらない話「第七障害」は、きちんとした恋愛モノ、かな。
好みがわかれそうだけど、私はこっちの話のほうが格段に好き。
糸山さんは、ぶっ壊れた話と丁寧な話と両方書ける人なのだなぁー
こちらでは、絲山さんの「地理に強い」面を発揮しているような。
プロフィールとかで知ったのだけど、絲山さんは転勤族だったそうで...。ここに出てくる群馬の地も、「逃亡くそたわけ」の九州の地も、「海の仙人」の海の場所も、みんなOL時代の体験から知ってるもののように思われるんだよね。
なーんて、ただの旅好きなんだったりして...(笑)
- 作者: 絲山秋子
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◆江國香織 「号泣する準備はできていた」
ブック○フで100円買いしました。スミマセン。短編集。
ひさびさに江國さん読んだんだけど、うーーん。うーーん。これあんまりおもしろくなかった、な。
帯に直木賞受賞、ってのがついたままだったのだけど、表題作で受賞したんですっけ。
これで直木賞なんだ..と、思ってしまううすっぺらさ&さらっとさ。
江國さんの言葉綴りや心理描写はたしかに上手いとは思うけど、これはなにか足りない感じ。ちょっと期待外れかな。
あと、登場人物の年齢がかなり高くなってると思ったのだけど。年齢を言われなければ中年以上には見えない(読めない)かな。わざと、その年齢層で書きたかったのかなぁ。
新しいやつ、読もう。そうしよう...いっぱい出てるし。
- 作者: 江國香織
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/11/19
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読みたい新刊とかわんさかあるのですが。
半島を出よ、も、ナタラージュも、森絵都も瀬尾まいこも柴崎友香も、夜ピクも.。
だけど、読めないのは、図書館行っちゃうから。ついついあるもの読むので手いっぱいになっちゃう。
あと、ケチ生活してるからです。何度も読みたくなる本じゃないと、新刊買うのもったいない気がしてしまうとかいってるケチなのですぜ